運動でも脱スマホでもない。更年期世代の肩こり解消に、本当に必要なもの
こんにちは、やすはら鍼灸院です。

肩こりを訴える患者さんは、よくこんな風におっしゃいます。
「スマホの見過ぎがよくないって、頭ではわかってるんですよ。
でも気づくと見てしまうし、運動もなかなか一人だとできないし・・
肩こりって治らないですよね」
反省とともに、自己嫌悪に陥っている方もいます。

でも、スマホやガラケーがなかった時代はどうだったでしょうか?
今より景気が良く、スポーツジムに通う人も多かった時代。
そんなときでも、肩こりを訴える人はたくさんいました。
25年以上、臨床に携わってきて思うのですが、肩こりは、筋肉や骨格だけでは説明しきれない部分があります。
今日は、私自身の経験も交えながら、肩こり解消問題について書いてみたいと思います。
私も若い頃、ひどい肩こりに悩んでいました
20代の私は日々、とにかく肩が凝っていました。
首も重い、息苦しい。
背中も何かが張り付いたように重く、「バキバキにこっている」。
常に肩に何かを背負っているような感覚でした。
花の20代のはずが、今思えば人生の暗黒期でした。
将来が見えず、何をしたいのかも分からない。
夢中になれるものもなく、貯金もなく、仕事は半人前以下、上司の覚えも悪く、ひたすら疲れてしんどい毎日。

先日学生時代の友人に、
「あの頃、本当にやたらと甘いものばかり食べてたよね」
と言われました。
実際かなり太っていましたし(身長150センチで体重60キロ!)
ストレスのはけ口が食べることしかなかったのでしょう。
心のモヤモヤを抱えたまま、それをどう処理していいかわからなかったのです。
なぜ肩こりを繰り返すのか?
今振り返ると、私の肩こりの原因は「内面の行き詰まり」でした。
先の見えない不安や孤独感、言葉にできないモヤモヤ。
そんなものを抱え込んだまま過ごしていました。
東洋医学では、こうした状態が続くと「気」が滞ると考えます。
気の流れが悪くなると、血や水の巡りも悪くなる。
その結果、首や肩に力が入ったまま抜けず、滞りはそのまま肩こりとして現れます。

肩こりは、肩だけの問題ではありません
肩こりで、整体やマッサージに通った経験がある方も多いと思います。
施術直後はラクになった。でもよくて数日、悪ければ数時間すると元に戻る。
そんな経験はありませんか?
こんな肩こりの解消には、筋肉や骨格のゆがみ云々だけが原因ではありません。
上記に書いたように、気の滞りが原因で、解消しない肩こりもあるのです。

確かに、マッサージをすれば、体表の気血水は流れ、和らぐかもしれません。
でも、胸の奥にある感情の不調や不安、不満感。
これらが気の流れを邪魔し、滞らせることもあるのです。
家に帰っても、すぐに元に戻ってしまうのは、そこが感情を不安定にする場所だからかもしれませんね。
胸のモヤモヤが解消せず、頭で色々考えているうちは、どうしてもカラダに力が入ります。
そのわだかまりを吐き出し、気を発散し、力を抜くことが必要になります。
更年期の肩こりにも共通点があります
更年期世代の不調の悩みのうち、肩こりはベスト3に入ります。
50~60代女性の肩こりの原因、気が滞る理由は沢山あります。
育児が終わったら、親の介護。
家人が家にいる時間が増えても、自分は相変わらず忙しい。

自分のための時間がないわけではないが、何をしたいのか、わからない。
毎日忙しいのに、心が動くことは少ない。
患者さんの中には、
「肩が凝るというより息苦しい」
「胸がつかえる感じがする」
と表現される方もおられます。
私には、この感覚がとてもよくわかります。
昔、自分が息苦しさを感じていたときと、よく似ているからです。
では、どうすれば楽になれるのでしょうか?
肩こりを解消するために必要なのは、肩を揉むことだけではありません。
滞っている「気」を巡らせ、体が安心して休める状態をつくること。
これがとても大切です。
そして、更年期世代の肩こりに本当に必要なのは「頑張り続ける体を、一度リセットする時間」です。

肩だけを揉んでも、その場は楽になるかもしれません。
でも、呼吸が浅く、頭の中が休まらず、ずっと気を張ったままでは、肩こりはまた戻ってしまいます。
だから私は、肩だけを診ることはしません。
呼吸やお腹、脈の状態を確認しながら、全身の気の巡りを整え、体が自然に力を抜ける状態へ導いていきます。

施術後、「肩が軽いです」よりも、「久しぶりにホッとしました」と言われることも少なくありません。
私は、この「ホッとできること」が、本当に大事なものだと思っています。
肩こりは、長い時間をかけて積み重なってきた体からのサインです。
だからこそ、一度「頑張り続ける状態」から降りる必要があります。
「何をしても肩こりが繰り返す」
「息苦しいほど肩や背中が重い」
もし、そんな毎日が続いていたら、無理を続けず、一度立ち止まって体を休ませる時間をつくってみませんか。
肩の力が抜けると、不思議と呼吸も深くなり、気持ちまで軽くなっていきます。
あなたのカラダが深く息がつけるよう、ハリとお灸で応援します。
気軽にご相談くださいね。

