ピリピリ・チクチク・へばりついたような違和感。帯状疱疹後の痛みにお灸を試してみませんか?

こんにちは、やすはら鍼灸院です。

長く臨床をやっていると、なぜか同じ症状の患者さんが続けて来院されることがあります。

今年の上半期、当院には「帯状疱疹後の痛みや違和感」、

いわゆる帯状疱疹後神経痛(PHN)を訴える患者さんが何人か続けて来られました。

今回は、この症状についてお話します。

つらい帯状疱疹後神経痛

「皮膚はもう治っているのに、まだ痛みがある」

「服が触れるだけでも気になる」

「患部には何もないのに、何かがへばりついているような違和感がする」

「痛いというより、痛がゆいような感覚がある」

こんな症状に悩んでいる方は、決して少なくありません。

帯状疱疹後神経痛は、かなり長引くことがあります。

帯状疱疹後神経痛は、「痛みがある」というだけではなく、日常生活にも大きく影響します。

当院に来られた方からは、こんな訴えもありました。

「痛くて下着がつけられない。夏場で汗が染みると、不快感がさらに増す」

「感覚がつらくて眠れない。痛みを避けようとして姿勢が崩れ、腰や首まで痛くなってきた」

この不快感が続くと、メンタル面にも大きく影響しますよね。

帯状疱疹後神経痛では、痛み止めなどによる治療が行われます。

また、それ以外に、温めることも効果があるとされています。

「温める」ことで、回復の手助けになります

帯状疱疹後神経痛に対し、温めて血行を良くすることで、次のような効果があります。

  • 神経の回復
  • 痛み物質を流して、原因を除去
  • 筋肉の緊張の緩和

当院にいらっしゃった患者さんも、病院で「温めて下さい」といわれたと話していました。

疱疹の赤みがひいたあとや、疱疹が消えても、痛みや神経痛の感覚が続く場合は、温めが有効なことが多いです。

(温めて痛みが強まる場合は、中断してくださいね)

ただ、背部で手が届かなかったり、バストや鼠径部など、疱疹の患部によって、温めづらいこともあります。

こんなケースに対して、当院はお灸を推奨しています。

お灸の温熱はこんな効果があります

お灸は、手間と時間はかかりますが、回復を早める手助けにはなると思っています。

お灸は温熱作用の他にこんな効果があります。

  • 免疫機能の補助
  • リラックス効果
  • もぐさの成分(シネオール)によるストレスの緩和
  • 筋肉・神経痛の痛みの緩和

(お灸はあくまで補助的な立場ですので、病院でのケアと並行しつつ行ってくださいね)

心地よいお灸

当院では、帯状疱疹の患部の周囲を囲むように、お灸をします。

患部に直接お灸を行うことはしません。

患部の周囲の血行を良くして回復を図ることを目的としています。

ネットで調べると、効果的なツボなども紹介されています、これらもリラックスやストレス緩和に効果的です。

また、自宅で使える「貼るタイプのお灸」という方法もあります。

せんねん灸の「太陽」または「世界」は、火を使わず、長時間温熱が続くタイプのお灸です。

肌に直接貼るシート状になっており、熱さは40~50度、3時間弱保温が続きます。

服の上にはっても温めを感じますが、よもぎ成分が入っているため、皮膚に直に貼る方が効果的です。

(皮膚の発赤や疱疹がおさまっている状態で、使用をオススメしています)

二度目の帯状疱疹になったAさんの場合

「人生で二度目の帯状疱疹になった」と、施術に来られた患者さんがいます。

Aさんは若い頃に、一度帯状疱疹にかかったそうです。

今回の発症の初めに「何かおかしい」と感じ、すぐに皮膚科を受診したとのこと。

早い段階で診断と治療につながったこともあり、帯状疱疹が出た範囲は小さくて済みました。

ところが、発症した場所がちょうどバストの部分でした。

下着でこすれたり、夏場だったので汗がしみるという不快感と、痛みに関して相談されました。

帯状疱疹が発症するケースは、体力や免疫力の低下、疲労やストレスが原因なことも多いです。

これらに対する回復をはかりつつ、患部の不快感を少しでも減らすことを目的に、施術を行いました。

横向きで、患部周囲をタオルで保護しつつ、おあ灸やハリを行い、赤外線で温めました。

また、胃腸の働きを高めること、首肩周りの緊張緩和と、体力回復を目的に、全身を50分かけて施術しました。

週に1回のペースで施術を行った結果、次のような変化が得られました。

施術3回目で疱疹痕が消える。違和感は多少あるが、出始めの頃より痛みはない。

施術5回目は「痛みもかゆみも、全くないです」と、かなり早いスピードで回復されました。

初期対応が良かったこともありますが、その後のケアのお役に立ててよかったです。

まとめ:帯状疱疹は初期対応が大切。その後に残る痛みへのケアも

これまで、帯状疱疹の患者さんには何人もお会いしてきました。

修業時代には、帯状疱疹が出ている状態で、鍼灸接骨院に来られた方もいました。

「なんか急に痛くなってねー」

とのんびりおっしゃっていた初老の男性でしたが、一目見るなり、

「とにかく病院に行ってください!」

と、大慌てで送り出したことを覚えています。

(ちなみに、病院で診察、点滴をうけたのち、施術に通ってもらって一か月半程度で無事に回復されました)

20年前の修業時代に比べると、帯状疱疹という病名もかなり知られるようになりました。

予防という意味では、ワクチン接種も大切です。

それでも、帯状疱疹を発症してしまった場合は、Aさんのように早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

そして皮膚の症状が治ったあとでも

「ピリピリする」
「チクチクする」
「何かがへばりついているような感じがする」

といった痛みや違和感が残ることがあります。

このような痛みや違和感に対して、ハリやお灸が症状を少しでも楽にするために、お役に立てればと思います。

「皮膚は治ったのに、まだ痛い」
「見た目には何もないのに、ずっと違和感がある」

そんなつらさを抱えている方は、一人で我慢せず、どうぞご相談ください。

お灸とハリで、回復を早める手助けができれば幸いです。