「急に顔がカーッと暑くなって汗をかく」更年期のホットフラッシュとうまく付き合う方法とは?

こんにちは、やすはら鍼灸院です。

あなたは、こんな症状で悩んでいませんか?

「急にカーッと顔があつくなり、首や頭から汗をかく」

「半身だけ暑くなってのぼせる、汗がでるので人前で恥ずかしい」

「汗をかいたり、反動で寒くなったり、感覚がコロコロかわって疲れる」

ホットフラッシュは、更年期障害の代表的な症状です。

周囲の目が気になる、汗をかいて疲れるなど、心身共に、わずらわしさがついて回ります。

今回はこのホットフラッシュとうまく付き合う方法について、書いてみました。

ホットフラッシュになる原因

ホットフラッシュの原因は2つあります。

1、閉経間近で減少する女性ホルモンの影響

2、ストレスによるメンタルの不調、疲労や睡眠不足

1.女性ホルモンの影響

女性ホルモンは、カラダを安定させる作用があります。

ですが閉経が近くなり、女性ホルモンが減少すると、この機能が弱まります。

その結果、自分の意志と関係なく、次のような症状が起こります。

ほてる
のぼせる
急に汗をかく

この3つがホットフラッシュの代表的な症状です。

ホットフラッシュは女性ホルモンだけでなく、甲状腺の機能や、他の病気が隠れているケースもあります。

症状に悩まされたら、まずは婦人科にいって相談してください。

カラダが変だと訴えているのですから、自分の状態を知っておくことは大事です。

2.ストレスによるメンタルの不調と、疲労や睡眠不足

更年期世代の女性は、ストレスを多く感じています。

仕事や介護など、ライフスタイルの変化に加え、体力の衰え、経済的な不安など、悩みの種は尽きません。

ストレスを長く感じ、睡眠不足や疲労が続くと、イライラしやすい、怒りっぽいなど、負の感情が湧き、頭に熱がこもります。

この状態が長く続くと、ホットフラッシュのスイッチが入りやすくなるのです。

急にのぼせやほてりを感じるため、周囲の目が気になったり、体調の不安でストレスがかかると、症状がさらに長引きます。

まずは疲労や睡眠不足を減らして、体調を整えること。

生活の中のストレスを、少しでも減らすことが必要です。

ホットフラッシュの対処法

ホットフラッシュの対処法はいろいろありますが、

①ポイントを抑えてしっかり冷やす

②カラダを締め付ける服はさけ、深呼吸でカラダの熱を鎮める

③運動でホットフラッシュに悩まされない身体をつくる

この3つを行ってみてください。

①ポイントを抑えてしっかり冷やす

ほてりやのぼせを感じたときは、首や胸、わきを冷やすことで症状が早くおさまります。

首は体温調節の場所ですし、胸やわきの下を冷やすと、心臓へ入る血液が冷やされ、体温の上昇をしずめます。

冷却シートや冷感スプレーを使ったり、冷却まくら(アイスノンなど)で手のひらを冷やすことも有効です。

外出先ですぐに冷やせない場合は、トイレで手首や手のひら、肘を水にさらしてみてください。

関節を冷やすと、熱が収まりやすいです。

ホットフラッシュの症状は5分程度で収まるものが多いので、長時間冷やさないこと。

冷やし過ぎると体温調節が難しくなるため、体調をみながら冷やしてみてくださいね。

②カラダを締め付ける服はさけ、深呼吸でカラダの熱を鎮める

ホットフラッシュが起きたら、深呼吸を繰り返して、のぼせををしずめることがコツ。

特に、意識して息を吐くことが大事です。

人は呼吸を無意識に行っていますが、意識して息を細く、長く吐いてみてください。

カラダの感覚に集中することで、興奮状態が徐々におさまっていきます。

東洋医学では、息を吐くことは「カラダの中の濁気を体外に排泄する作用」です。

カラダの熱を発散するつもりで、ゆっくり長く、息を吐いてみましょう。

日頃から意識して繰り返すことで、ほてりが早く鎮まる予防ができます。

その時の服装は、楽な格好がいちばん。

ガードルやタイツ、ストッキングなど、カラダを締め付けるものは避けましょう。

締め付けられると、熱が体内にこもって放熱しにくいため、ホットフラッシュ症状も長引きます。

知人のヨガの講師は、「呼吸法を繰り返していると、自分のカラダの軸が定まって、ブレが収まってくる」といっていました。

深呼吸で上手に高ぶった熱を発散しましょう!

③運動してホットフラッシュに悩まされないカラダをつくる

運動は、ホットフラッシュを収めるのに最も効果的な方法です。

ホットフラッシュは自分の意志と関係なく、カラダの興奮スイッチが入ってしまう状態。

でも、運動を続けると、この「誤作動」が起こりにくくなります。

ウォーキングやランニング、ヨガなど、カラダを持続的に動かす有酸素運動がオススメです。

運動の最大のメリットは、自分のカラダの芯からエネルギーがわいてくること。

更年期はどうしても「年をとり、エネルギーが枯れる」マイナスイメージです。

でも実は、自分のカラダのエンジンのかけ方を忘れているだけ。

運動を続けていると、エネルギーがめぐり、血行が良くなって、エンジンがかかります。

運動を続けていると「ふつふつとエネルギーが湧いてくる」と仰る方もいます。

自分の体を自分で調節する機能を、目覚めさせてください。

日々の忙しさに追われ、カラダが思う様に調整できない方は、自分のカラダのために、運動をしてみましょう。

こもった熱や続くストレスを発散して、ホットフラッシュに悩まされないカラダをつくってくださいね。

まとめ:ホットフラッシュが長かった母。その経験から思うこと

私の母もホットフラッシュ症状が長く、10年以上悩まされていました。

背後には同居していた祖母の介護があり、ストレスが常にあったためです。

婦人科で漢方薬を処方してもらい、服用すると短時間で症状がピタリと治まったそうですが、

そこでめでたしめでたし・・とはなりませんでした。

「効きすぎて逆に副作用が出たら怖い」と敬遠してしまったのです。

四半世紀以上前の話で、現在のようにネットや婦人科の知識も少ない時代でしたが、

ちゃんと服用していれば、もっと楽にすごせていたと思います。

「薬に依存したくない」「なるべく自然な形で治したい」「副作用が怖い」という声を今でも聞きますし、

「更年期障害はこんなもの」と病院の受診をせず、ひたすら症状を我慢されている方もいます。

ですが、そのすごし方は症状を長引かせているかもしれません。

薬を使いつつ、自分のカラダを調整する努力を続けていれば、

ホットフラッシュも、更年期症状そのものも恐れることはありません。

更年期症状を経験することは、多くの女性が通る道です。

だからこそ、過度な思い込みや心配で不安を大きくせず、できることを行い、上手にこの時期を乗り越えていきましょう。

ハリやお灸もあなたのストレスを減らし、ホットフラッシュに疲れたあなたの体のエネルギーを補います。

しんどいときは遠慮なくご相談くださいね。