気鬱になりやすい9月、辛い物大好き!という方は、決して読んではいけません
こんにちは、やすはら鍼灸院です。

夏の終わりをいかがお過ごしでしょうか。
今年は梅雨が短く、厳しい暑さが続き、合間にひたすらコロナの感染拡大。
かなり混乱と変化に富んだ、激しい夏でした。
夏の終わりで体調を崩しやすい今の時季、体調を保つのに言いたいことは色々ありますが、
一番気を付けてほしいことは「食べ過ぎはナシ、特に辛い物を摂る時は控えめに」です。
知識のある方は、
「え、東洋医学だと秋の季節は辛い物をたべて、気血のめぐりをよくするんじゃないの?」
と思われるかもしれませんね。
でも日本の辛味と世界の「辛い」は全く異なります。
世界における「辛さ」の基本は唐辛子。
でも、和食においての辛味は「ネギ・ショウガ・ワサビ・シソ」など、鼻やのどの粘膜にツーンと来るタイプ。
体温が上がるようなヒリヒリ感とは、全く異なるのです。

作家の浅田次郎さんが書かれた、
「韓国に取材に行き、現地の唐辛子沢山の料理をひたすら食べ、
日本に戻ってきて一週間ぶりに和食を食べたら、全く味を感じなかった」
という身体をはったエッセイを読んだことがありますが、
唐辛子の辛さって、味覚が「痛くてマヒ」するレベルなんですよね。
辛い物は一種の興奮状態を起こし、アドレナリンやドーパミンが出るので、
うまく摂れば疲労回復や、滋養強壮の作用もあるんですが、
胃腸を荒らして満腹中枢を早めに刺激し、内臓を「傷める」作用も大きいです。
「そんなことない、私辛い物たべてもお腹大丈夫だもん!」
という猛者は辛さ慣れで中毒化してるので構わないんですが、
メキシコ出張にいった体育会系の知人が
「現地の食い物、ハラペーニョ(青唐辛子)まみれが体に合わなくて」
と、三か月で五キロやせるメキシコダイエットを体験したそうで(T_T)
味覚は万人で異なりますが、胃腸が傷ついたと感じるのは目や舌ではなく、体に影響が出てからです(汗)
頭で「食べたい」が働いた結果、後で「!!」とつらくなるのはよくある話。
(余談ですが、ツライって辛いとも書きますね(;'∀'))
基本的に胃弱が多い日本において、唐辛子の辛さはあまりオススメしません。
夏の終わりで体調不良の今、辛さで内臓を攻撃すると、どうなるか?
そのままトイレに直行、下から惨事になることは十分考えられます。

東洋医学では夏から秋へ、陽から陰への切り替わり時は、エネルギーが衰え、
草木が枯れて万物が収斂(縮むこと)し、「生から死」にむかう象徴とされます。
夏の終わりにどことなく寂しさを感じるように、今の季節は
・体に力が入りにくい
・何となく元気が出ない
・気うつや落ち込み、不安や不眠が出やすい
など、パワーの出ない時なんですね。
そんな元気の出ない時に、辛い物を摂りすぎてお腹を壊すようなことをしてはいけません。
自分から過度にエネルギーを衰えさせることがないよう、摂りすぎ、食べ過ぎにはよくよく気をつけましょう。
唐辛子でなきゃいいの、と思われるでしょうが、
「辛い夏大根の漬物」を食べ過ぎて”お腹が大根おろしになった”と、あるブロガーさんが書いてました(*_*;
消化酵素が過度に働きすぎて逆に下したのでしょうか。
胃弱の自覚はなくても、意外なものが体への引き金になることは、この時期は非常に多いです。(ココ大事!!)
今まで大丈夫だった食べ物でアレルギーが出たり、ジンマシンや下痢が起きやすいのも、今の季節特有です。
アトピーや、慢性の肌疾患の方が悪化するケースもよく見られます。
陽から陰へシフトするこの時期に、内臓が弱ったり、熱を下して身体を温められないと、持病が悪化しやすく、この先は冷え性やだるさが続きます。
どんなものもそうですが「食べ過ぎ、摂りすぎはカラダに毒」。
夏の終わりをうまく乗り切るには、内臓のタフさが必要なのです。
胃腸の状態をよく考えて、刺激物は控えめに。
食養生は楽しみであり、簡単にでき、楽なようで意外と奥が深いです。
身体を壊してはそれらも楽しめませんから、「ほどほど」で行きましょう。
まあ、それができれば二日酔いにはならないんですけどね・・(辛党だけに)('Д')
この先は美味しいものが出回る季節、胃腸を崩しませんように。
この時季の不調をうまく乗り切れるよう、内臓が元気になりたい方は、いつでもご相談ください。
体に力が入るよう、しっかりケアしますよ!
それでは、また次回。