5月にむけて「神」が高ぶったときの鎮めかた
こんにちは、やすはら鍼灸院です。

タイトルの”神”ですが、別に宗教や信仰の話ではありません。
この神とは、東洋医学では、精神や心の在り方、頭脳の働き方のこと。
「神の怒りよ、静まれ~!!」とかお願いするシーン、
漫画や映画でよく出てきますが、あれと同じで、
4月終わりから5月にかけては、アナタの「神」が高ぶるので、
ちょっと注意してね、というお話です。
神とは読み方も同じ「シン」、つまり心のこと。
心が落ち着かなくなると、いろんな症状が出ます。
頭で考えすぎ、心で感じすぎるので、
頭重感や頭痛がしたり、のぼせたり。
他にも肩や背中のこり、息苦しさ、のぼせと逆に足腰の冷えなど、
頭に気血が昇り、高ぶったまま下がらないので、
上半身に症状が集中し、上下のバランスが悪くなります。
メンタル面でも、ソワソワする、不安、考えがまとまらないなど、
気分が落ち着かない状態が続き、
これらが続くと不眠になったり、動悸が出たりします。

眠れないのは、本当につらいんですよね。
夜中に寝られないままだと、カラダも固くなります。
夜ねられないと「怒」の感情が出やすく、
夜中に悶々と1人怒の感情に苛まれて、
朝起き抜けから余計にグッタリ、カラダが重くて肩こりがしんどい・・
こんなケースは珍しくありません。
「眠れない時は、カラダが疲れるまで運動すれば寝られるよ~」
なんて声もありますが、
寝るための体力まで使い切っている方は、
運動すると更に疲れ、ますます頭に血がのぼって余計に寝られず、
どんどん負のループになってしまうので、
万人に効果的とは言えません。
(あまりにひどい不眠で身体に症状が出ている時は、
お医者さんに相談して、お薬に頼ることもお勧めします)
対処療法は、のぼった気血をさげ、気分を和らげること。

上記の絵は、仰向けに寝て手足をブルブルさせる運動です。
別名「ゴキブリ体操」という名前がついていますが(*_*;
手足を動かし、緊張を解いて体液が循環するポーズです。
頭にのぼった血は末端を動かすことで下がります。
呼吸器に負担をかけない動きですから、
できる範囲でリラックスして、1分ほどやってみて下さい。
寝る前と、起き抜けに行うのが特にオススメ。
交感神経、副交感神経のスイッチ切り替えが早くなります。
「5月病」は新社会人のイメージでしたが、
最近は中高年世代にも多く増えています。
生きづらい世の中で「神」がもともと高ぶっている上に、
季節に後押しされて出るのでしょう。
5月病の解消法を検索すると
1 できることから淡々とやる
2 早寝早起きをする
3 小さな目標を掲げる
4 友達や知人と話す機会を多くする
5 セロトニンの分泌を増やす
6 食生活に気をつける
7 大きな声で不満を吐き出す、ノートに書き出す
などの案がありました。
この中では2番と4番が特に大事。
日中陽が長くなり、夜が短くなる中、夜更かしするとますます寝づらくなるので、
朝起きて日光をあび、セロトニンの取り込みをしっかりと。

また、神が高ぶる状態は、1人で悶々と考え続けて気血が高ぶっているので、
まずは1人でなく、誰かと交流することをお勧めします。
具合が悪い時、つらい時はいつでもご相談ください。
お話しながら、ハリとお灸で不調をとり除き、
高ぶった気を鎮めて、気持ちもカラダも楽にできますよ!
1番の「できることから淡々と」で、
神と上手にお付き合いしていきましょう。
それでは、また次回!!