暑い夏に眠りを妨げる、頭の中のモヤモヤを晴らす方法
こんにちは、やすはら鍼灸院です。

酷暑が続く中でのお盆休み、いかがお過ごしでしたか。
今年はコロナ感染に加えて台風がお盆休みを直撃し、予定の変更を強いられた方も多かったと思います。
まだお仕事でこれから夏休み、という方はご苦労様です。
夏の今だからこそ、お休みはしっかりとってください。
この国は「休む」ということについて、ようやく最近、真面目に取り組みだした気がします。
芸能人でも、「まとまった休み」をとる人が出てきましたね。
それでもまだまだ、日本人は「休まない国民性」で有名です。
こんなに働くようになったのはいつからでしょうか。
古くは平城宮後から出土した木簡には
「年329日働いていた女官がいた」
ことが記されていたそうですが、これは現代なら過労死レベルです( ;∀;)
日曜日を休む習慣が巷に広まったのは1900年初頭。
歳月を経て、週休二日が当たり前となり、現代にいたるわけですが、
眠らない町トーキョーは、今や「休んでも眠れない人」がふえ、
せっかくの休日を「あまり休めない」と感じる人が多いのはなぜでしょう。
体も頭もぼんやり重く、モヤモヤと息苦しさを感じ、疲れが取れない。

こんな状態が当たり前なのはなぜでしょうか?
私は、頭に気血が昇った人が増えたからだと考えています。
東洋医学的に見て気血が頭にのぼった状態は
「上実下虚」という状態です。
頭に気血が昇った分、足元は冷え、腰から下に力が入らず萎える、
熱が上に昇るため「不眠、動悸、不安」など上半身に熱症状を感じる、
気血がめぐらず滞るため、息苦しさや、痛みが出やすくなるなど、
こんな体調不良がここ最近の患者さんに良く当てはまります。

コロナ禍以降、このタイプがホントに増えました。
頭にエネルギーが昇ったままで、身体を動かす機会が減り、夜もしっかり休めてない。
漠然とした不安に包まれ、呼吸も浅く、息苦しい。
この状態で疲労を回復する、休むのは並大抵のことではありません。
ここ最近の健康ブームは「不眠解消」が多く、快眠グッズやサプリ、オーダーメイドのマクラがはやりですが、
眠れないから考えてしまうのであって、考えすぎて眠れないのではありません(T_T)
頭の中がモヤモヤし、電気信号にあふれていると、心地よい眠りは難しいですね。
この昇った気血をいかに下げるかが、今後の課題です。
昔、鍼灸のエライ先生が
「頭の蓋をパカッと開けて、こもった熱を出すと、身体は元気になるんだよ」
とお話されたことがあります。
別に外科手術をするのではありません(笑)
こもった熱とは、気血が上に上がりっぱなしで下がらない状態。
それを発散するのがいかに大事か、という表現です。
ちなみに、頭にのぼった熱を下げる暑気払いに、「ほうろく灸」という、頭にお灸をすえる行事があります。

(画像はお借りしました)
古くは武士が兜の上から据えたとされ、明治時代に伝統行事として取り入れられたそうですが、
頭にお灸をすえ、熱を加えて汗を出すことで熱気をはらうと、身体に効果的なことを昔の人は知っていたのですね。
上半身、特に頭部に熱がこもると物事が考えにくく、集中力にかけて眠りが浅く、寝つきが悪くなります。
ですので、暑気ばらい&不眠解消に頭の熱を取り去るのはおススメ。
ですが、家庭ではちょっとハードルが高いですね('Д')
家でこんなことはできない、という方にオススメの方法があります。
やすはら鍼灸院の施術は、下半身に集中してお灸を行い、頭皮周辺をハリで刺激して、頭にこもる熱や、モヤモヤを発散させています。
「スーッと溜まっていったものが抜けていく気がする」
と表現された患者さんもいます(^^♪

疲れやすい夏、「暑さでバテてるのに、眠りが浅くて回復できない!」
という方は頭の中の熱を取りませんか?
常日頃、続く暑さの中で働いている分、頭部にこもった熱はなるべく早く発散しましょう。
頭のモヤモヤが多少なりとスッキリすれば、明日からの表情も変わってくるというもの。
モヤモヤが減り、睡眠をしっかり取れれば、いつもよりよほど充実した顔で過ごせます。
そうなれるように、ハリとお灸でフォローしますよ。
もしモヤモヤがたまり過ぎてしんどい方は、いつでもご相談くださいね。
それでは、また次回!