やる気がなくても別にヨシ!江戸時代に学ぶ”正しい夏の過ごし方”とは?
こんにちは、やすはら鍼灸院です。

暑い、暑い、暑いですね!!
シャレにならない酷暑の6月の流れから、
ムシムシジメジメ、空気がまとわりつく7月に突入しました。
体温より上の気温の中、マスク生活は本当につらい(T_T)
治療院に来てくださった方には
「外してもらって大丈夫ですよ」
とお伝えしていますが、やはり皆さん遠慮されるようです。
ただでさえ息苦しい、マスクを半強制されるこの国で、
この先の夏が、ますます苦しくならないよう、
ゆとりと勇気をもって、息苦しさから解放されてください(*_*;
夏は息苦しさを感じている場合じゃないのです。
”夏の正しい過ごし方”は「気分よく、心地よく過ごす」ことがコツ。
これは江戸時代末期に書かれた<養生訓>に書かれています。

夏は東洋医学では「心」
つまり、精神や気持ちが元気になる季節。
子供の頃、夏が始まると妙にワクワクしたり、
夏休みへの期待が大きくて、はやく始まらないかな、と数えたりしませんでしたか?
あんな感じで、ちょっと気持ちが上向きに、元気になる夏。
なので、イライラや怒りで気を消耗したり、
汗をかくほど体力を消耗し、疲れ切ったり、
焦りや気疲れで悶々と、内にストレスを溜めたりしてはいけません。
『養生訓』に心気(しんき)を養うことの大切さが記されています。
〔心を静かにして騒がしくせず、ゆったりとしてせまらず、気を和かにして荒くせず(中略)
ただ天命にしたがって心配しないこと、これらは心気を養う方法である](貝原益軒「養生訓」より)
「急がず、慌てず、リラックスして過ごし、心配しすぎない」が大事なんですね。
夏の始まり、あなたはどんな風に過ごせていますか?

先日いらっしゃった患者さんから
「やる気が出ない、ボーっとする、根気が続かない」
と相談を受けましたが、
『蒸し暑いこの時季に、やる気Max、ひたすら集中する方が体調を崩します』
と答えました。
基本的に夏は疲れやすいのです。
つかれているのに、無理にやる気をだそうとしたり、
気血を消耗するほど集中したり、
計画的に緻密に物事を成そうとしても、
ガス欠気味の夏は、根気が続かなくて当たりまえ。
まずは、疲れをとること、溜めないこと。
その上で夏はポジティブに過ごすこと。
「養生訓」にも
〔どうすることもできない失敗をくやまず、過失があれば一度は自分をとがめて二度とくやまず]
とあります。
できない自分にクヨクヨするのではなく、こういうものだと割り切り、
気分よく過ごすことに目をむけて、とアドバイスした上で治療をしましたが、
とてもスッキリした顔で帰っていかれました。

暑い夏は、ダルンダルンで過ごすくらいでちょうどいいのかも?
夏に向けて、心遊ばせる、リラックスの準備はできていますか?
夏は意外と早く過ぎて終わります。
エネルギーが高まる夏に、ウツウツと気持ちを閉じ込めているよりも、
思い切り愉しんで、陽気を全身にめぐらせて発散し、
エネルギーを蓄えるのが、夏の正しい過ごし方です。
【冬の病は夏に治す】という表現もありますから、
冬の寒さに向けて、今こそ夏を楽しく、気分よく過ごしましょう。
マスクもちょっと外して、素敵な笑顔の口元をみせてみませんか。
自分もまわりも、ちょっと元気になるかもしれませんよ。
この先夏本番、たのしく過ごせますように!
それでは、また次回!!